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近年、病気に対しての「予防意識」が高まる中、注目されているさまざまな「検診」。脳ドックやレディースドック、PETやCT検診など種類も増え、患者様の多様な悩みや不安にも対応できる形となってきました。医師のもとで問診、診察、検査を受け、病気の早期発見や生活習慣の問題点を明らかにし、これを改めて病気の予防に役立てる「人間ドック」。
その重要性と活用のヒントについて、日本人間ドック健診協会理事長の笹森典雄さんに話をうかがいました。
生活習慣病からがんまで、総合的にチェック!
●より詳しい健康診断を
病気の第一の予防は、定期的な健診によって可能になります。その意味で、会社勤めの人が受ける定期健康診断や、40歳〜74歳までの公的医療保険加入者を対象とした「メタボ健診」(特定健診)をきちんと受けることが大切ですが、これらの健診は検査項目などの内容が限られています。そこで、体全体の健康状態をより詳しくチェックしたい場合には、検査項目がより多岐にわたる人間ドックを受診することが薦められます。
発見頻度の最も高い胃がんは年々減少傾向を示し、25年前に比べて半減。2位の大腸がんは、1995年以来歯止めがかかり、3位の肺がんは微増傾向を示しています。2009年には「その他のがん」の占める割合が46.6%まで増加。がんの発見が多様化していることを示しています。
出典:2009年「人間ドックの現況」日本人間ドック学会編より
●コースが選べる
人間ドックには、2日ドック(1泊2日)、1日ドックなどのタイプがあり、スケジュールや検査目的に合ったコースから選択できます。1日ドックでは一般的に、身体計測、血圧測定、採尿・検便、採血、胸部X線検査、視力検査、眼底検査、肺機能検査、心電図、腹部超音波検査、胃部X線検査、婦人科検診などを行います。2日ドックの場合は、これらに加えて、糖負荷試験、眼圧検査、肛門・直腸検査、50歳以上の男性はPSA検査(前立腺腫瘍マーカー)などを行います。また最近では、「脳ドック」「シニアドック」など、個別の臓器ごとやニーズ別に特化した専門ドックを行っているところも増えています。
●健康なうちに受診する
人間ドックの大きなメリットは、生活習慣病やがんを含めて、幅広い病気の早期発見と治療、さらにヘルスプランニングへとつなげられること。がんの検査をするには臓器別のがん検診を受ける方法もありますが、近年は発見されるがんが多様化してきているので、一度に総合的ながん検診ができる人間ドックの方が効率は良いと思われます。
最新のデータでは、人間ドックを受診した結果「異常なし」だった人の割合が1割程度しかなく、大多数の人が何らかの異常を抱えています。異常項目の内容はメタボに関連した項目が上位を占め、またストレスが原因と思われる胃・十二指腸潰瘍などです。それだけ、働く人の生活環境は悪化しているのですから、「健康だと思っているうちに人間ドックを受ける」ことが望ましいと考えるようにしてください。
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- 人間ドックは、何歳くらいになったら受診したほうがいい?
- 私は、35歳を過ぎたら1度は受けなさいと言っています。その時点で異常がなければ、次の目安は40歳。40代になると、生活習慣病やがんにかかる人の割合が増えてくるので、以後は1〜2年に1回は受診することをお薦めします。
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- 費用はどのくらいかかる?
- 一日ドックで4〜5万円、二日ドックで6万円からというところが目安です。オプション項目を希望される場合は料金が上乗せされます。勤めている人などは健康保険組合などの補助金制度を上手に活用するとよいでしょう。
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- 検査を受ける前に注意する点は?
- 検査前日の食事は、夜8〜9時までには済ませること。そのメニューも、脂の多いものや消化が悪いものは避けたほうがよいでしょう。また、アルコールや、コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインが含まれる飲み物も控えましょう。薬を毎日服用している人は、検査当日は持参して、必ず申し出てください。

- 笹森 典雄
- NPO法人日本人間ドック健診協会 理事長
医療法人財団仁医会 牧田総合病院付属健診センター 名誉院長 - 医学博士。昭和34年より人間ドックに従事。牧田総合病院副院長を経て、健診センター院長に就任。平成6年、第35回人間ドック学会会長を務め、学会長講演で「ライフスタイルシンドローム」を提唱。著書に『人間ドック・開設と運営の実際』(新興医学出版社)、『ほんとうの人間ドック』(日本病院会出版)など。
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