理事長インタビュー

2017年4月25日

高度先進医療からプライマリケアまで地域に密着した病院として定評ある聖マリアンナ医科大学病院。高齢化がピークを迎える2025年を目前に、国の医療政策が年々変化する中で、今後どんな病院づくりを目指すのか。明石勝也理事長に近未来の展望や、診療・研究面での新しい動き、教育面で進むIT化の取り組みについて、お話を伺いました。

「地域医療構想」によって変わることと、変わらないこと

――国の医療政策が年々変化する中で、聖マリアンナ医科大学および大学病院はどんな方向を目指しますか。

 まず、本学の現状は、大学が運営する4つの病院(聖マリアンナ医科大学病院、横浜市西部病院、川崎市立多摩病院、東横病院)と1つのクリニック(ブレスト&イメージング先端医療センター)があり、互いに連携しながらも、各施設がそれぞれ比較的地域に密着した形で運営されています。高度医療・専門医療から日常の総合診療まで、また、3次救急から1次救急まで、さまざまな医療を幅広く提供する本学の環境は、医学教育の場としてもバランスのとれた優れた環境であると考えています。

 国は現在、2025年の医療需要と病床の必要量推計に基づき、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の4機能に分けて病床数を決め、医療機関の機能分担と連携をさらに推進する「地域医療構想」を進めようとしています。

 これによって病床機能の見直しが全国的に行われると、各病院の持つべき性格や機能が今まで以上に明確になり、本学でいえば、大学病院は高度急性期の医療により特化し、大学病院がカバーし切れない部分は川崎市立多摩病院や東横病院が引き受けるなど、相互に機能分担を明確にする必要が生じてくるでしょう。また、そうなると、これまで以上に相互の依存関係が深まり、連携ネットワークをさらに強化することが必要になると思います。

 以上は、入院を要する医療についてですが、救急医療や一般外来診療については、この限りではありません。特に救急外来の診療に関しては、現在のスタイルをあまり変えるべきではないと思います。例えば、大学病院の救急外来に軽症の患者さんが来院した場合に、「当院は3次救急・高度急性期病院ですから、受け付けられません。他の救急病院へ行ってください」などということは、「愛ある医療」を提供する本学附属病院の診療理念に反するものというべきでしょう。

明石 勝也(あかし・かつや)
学校法人 聖マリアンナ医科大学 理事長

1982年 3月 聖マリアンナ医科大学医学部医学科 卒業
1988年 3月 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了 医学博士取得
1989年 9月〜1990年 11月 米国メリーランド州ボルチモア州ジョンズホプキンス大学循環器科留学
1995年 5月 聖マリアンナ医科大学第2内科学助教授
1997年 7月 聖マリアンナ医科大学大学病院救命救急センター長(2004年3月まで)
1998年 11月 聖マリアンナ医科大学救急医学教授(2005年3月まで)
2002年 4月 聖マリアンナ医科大学病院長(2005年3月まで)
2005年 4月 学校法人聖マリアンナ医科大学 理事長(現在に至る)
2005年 4月 聖マリアンナ医科大学 名誉教授(現在に至る)
       日本私立医科大学協会理事
       川崎市病院協会理事(副会長)

※この記事は2017年4月25日に掲載したものであり、肩書き等の情報は掲載当時のものです。

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聖マリアンナ医科大学病院

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